まぶたがぴくぴくする
瞼が意図せずぴくぴくしたり、痙攣したりする症状は、多くの方が経験します。しかし、その原因は様々で、疲労やストレスによるものが大半ですが、瞼に何らかの疾患がある場合は、放置すると悪化する可能性もあります。また、神経疾患の初期症状として現れることもあります。症状が長期化する場合や、日常生活に支障をきたす場合には、眼科または神経内科を受診し、専門医による診察を受けることをお勧めします。
まぶたがぴくぴくする時に
考えられる原因
瞼がぴくぴくする原因として、以下のようなものが考えられます。
疲労やストレス
過度のストレスや疲労の蓄積により、瞼がぴくぴくと痙攣する状態を「眼瞼ミオキミア」と呼びます。
まばたきの制御異常
まぶたの開閉の切り替えがうまくいかなくなる疾患を「眼瞼痙攣」と呼びます。通常両目に症状が現れる場合もあります。
頭蓋内の異常
片側のまぶたと顔面がピクピクと痙攣する場合、頭蓋内の病気が関与している可能性があります。
まぶたがぴくぴくする時に
考えられる疾患
眼瞼ミオキミア
眼瞼ミオキミアは、上瞼または下瞼の一部に不随意な筋収縮が生じます。瞼全体ではなく一部に限定した筋攣縮であり、通常は短時間で自然軽快しますが、再発を繰り返すことがあります。
症状
眼瞼ミオキミアは、過度の精神的ストレスや肉体的疲労が蓄積した際に発症しやすく、特に下瞼に不随意な痙攣が生じます。通常、片目に発症し、不規則な痙攣を繰り返しますが、疲労やストレスの軽減に伴い、自然軽快することが多いです。
原因
眼瞼ミオミキアの発症原因としては、眼精疲労、ストレス、疲労の蓄積などが考えられます。
治療
眼瞼ミオキミアの治療は、原因となる要因を取り除くことが基本となります。過労や精神的ストレスが誘因となっている場合は、十分な休息、睡眠、ストレスマネジメントなどを行い、眼精疲労が関与している場合は、点眼薬による治療を行います。
栄養が不足している可能性も
眼瞼ミオキミアは、神経の働きに関わる栄養素が不足することで起こることがあります。特にビタミンB12は、神経細胞の健康を維持するために重要な役割を果たしており、不足すると神経の伝達がうまくいかず、瞼がぴくぴくと痙攣する原因になることがあります。
ビタミンB12は、赤血球の生成や神経の正常な働き、DNAの合成にも関与しており、不足すると貧血や神経障害を引き起こす可能性があります。これを防ぐためには、ビタミンB12を多く含む食品を意識的に摂ることが大切です。牛乳、牛レバー、サンマやアサリといった魚介類、卵などが代表的な食品で、これらをバランスよく取り入れることで、ビタミンB12の不足を防ぎ、眼瞼ミオキミアのリスクを減らすことができます。
眼瞼痙攣
眼瞼痙攣は、まぶたを制御する神経系の機能異常により、自分の意思とは無関係に眼輪筋が収縮する疾患です。主に両目に発症します。更年期におけるホルモンバランスの変動が誘因となることが多く、女性に多く見られます。
症状
まばたきを自分の意志でコントロールするのが難しくなります。進行すると目を開けることが困難になり、目を閉じている方が楽に感じることがあります。初期には、まばたきの回数が増える、光に敏感になり眩しく感じることが多くなります。病状が進むと、ドライアイのような症状が現れ、目が非常に乾くようになります。さらに悪化すると、口の不随意運動を伴う「メージュ症候群」を併発することもあります。
原因
眼瞼痙攣の原因は完全には解明されていませんが、瞼の神経異常が関与していると考えられています。中枢神経における神経伝達異常などの可能性が指摘されています。また抗精神薬による薬剤性のこともあります。
治療
眼瞼痙攣は、発症の原因が完全には解明されていないため、根治治療は確立されていません。しかし、症状を軽減するための治療法は存在し、当院ではボツリヌス毒素療法を行っています。ボツリヌス毒素を眼輪筋に注射することで、筋収縮を抑制し、症状の緩和を図ります。眼瞼痙攣でお困りの方は、お気軽にご相談ください。
片側顔面痙攣
片側顔面痙攣は、顔の片側だけが不随意な筋収縮をする疾患です。目の周りの眼瞼痙攣に加えて、口元や頬にも症状が現れるのが特徴です。
症状
片側顔面痙攣は、初期には片側の目の周りに不随意な筋収縮が生じます。症状が進行すると、痙攣の範囲が拡大して口元や頬にも症状が現れるようになり、飲み物を飲む際に口からこぼれてしまうことがあります。
原因
片側顔面痙攣の主な原因は、顔面の筋肉を動かす顔面神経が血管(主に動脈)によって圧迫されることです。しかし、稀に脳腫瘍などの脳疾患が原因となる場合もあります。そのため、MRIなどの精密検査を行い、原因を特定することが重要です。
治療
片側顔面痙攣の治療法は、症状の重症度に応じて選択されます。軽症の場合は、経過観察を通じて、症状の悪化がないかを確認します。中等症から重症の場合は、ボツリヌス毒素療法が有効です。ボツリヌス毒素を患部の筋肉に注射することで、筋収縮を緩和します。通常、注射後数日以内に効果が現れ、約3ヶ月間効果が持続します。
根治的治療は脳神経外科での手術になります。
まぶたがぴくぴくする時の
対策方法
目を休める
長時間のスマートフォンやパソコンの使用は、眼精疲労を引き起こす要因となります。眼精疲労を予防するためには、作業中に定期的な休憩を挟むことが重要です。具体的には、1時間ごとに15分程度の休憩を取り、目を休ませるようにしましょう。また、瞼の血行を促すことも有効です。蒸しタオルなどで目の周囲を温めることで、筋肉の緊張を緩和し、眼精疲労の軽減の予防に繋がります。
十分な睡眠時間を確保する
睡眠は、全身の休息だけでなく、視覚機能の回復にも重要な役割を果たします。日中に酷使した目を休ませるためには、質の高い睡眠を十分な時間確保することが不可欠です。就寝前にスマートフォンやパソコンを使用すると、ブルーライトの影響で睡眠の質が低下する可能性があるため、就寝前の使用は控えましょう。また、日中に疲労を感じた場合は、短時間の昼寝も効果的です。
カフェイン摂取を抑える
カフェインには中枢神経を興奮させる作用があるため、過剰摂取は瞼の痙攣を誘発または悪化させる可能性があります。健康な成人の場合、1日あたりのカフェイン摂取量は400mgまでが推奨されており、これはコーヒー約4杯に相当します。エナジードリンクにもカフェイン含有量が多い製品があるため要注意です。瞼の痙攣にお悩みの方は、カフェイン摂取量を控え、カフェインの少ない飲料を選択するようにしましょう。